ペットと暮らす「臭いのお手入れ方法」・臭いの知識と予防方法

あなたの家の臭い、大丈夫ですか?


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ペットと一緒に暮らしていると、避けては通れないのが臭いの問題。


「家に入ってすぐ感じた臭いが、しばらくすると感じられなくなる」…そんな経験はありませんか? これは、嗅覚(脳)が臭いに順応するためです。


同じ臭いを長く嗅いでいると、嗅覚がその臭いに順応します。

そして、経年の中で部屋に染み付いた嫌な臭いを消臭するには、多くの時間と手間がかかります。


そうなる前に、日頃のお手入れで対策しましょう。




目次


ペットと暮らす臭い お手入れ法(臭いの知識と予防方法)

  1. お手入れの前に知っておきたいこと

  1-1 臭いとは 

  〜 臭いは複雑 〜

  1-2 臭いの恐怖

  〜 部屋に染みついてしまった臭いはとれない?! 〜

  1-3 消臭剤の分類(タイプ)

  2. 予防対策 

  2-1 臭いを溜めないための換気対策

  2-2 臭いの「もと」となる汚れ予防対策


3. ペットと暮らす「臭いのお手入れ法」・作業方法

  Step1 ペットのトイレ対策


ペットと暮らす「臭いのお手入れ法」・作業方法 その2

  Step2 ケージまわり (ケージ本体・食器・ペットベット)

  Step3 空気や抜け毛の通り道

  Step4 我が家のオリジナル消臭ポイント

  Step5 好きな香りで癒しの空間




1. お手入れの前に知っておきたいこと

臭いの原因となる汚れが付着する場所や汚染度などは、ペットの種類や数、また飼育環境の違いによっても各家庭で異なります。


臭いの知識を基に、掃除の方程式に当てはめて臭い対策を考えてみましょう。




1-1臭いとは

【掃除の方程式:どんな臭い(汚れ)?】


「におい」とは嗅覚器で感じる感覚で、人それぞれ個人差はあるものの、「におい」には良い匂いと嫌な臭いがあります。

そして、「におい」が人に与える健康影響は大きいため、常に気を配りたいものです。


*ペットと暮らす健康の定義については、ペットと暮らす掃除学掃除目的 を参照してください。

*「掃除の方程式」も参照してください。


しかし、室内でペットと一緒に暮らしていると避けられないのが臭いの問題。困ったことに人は臭いに慣れてしまうので、知らず知らずのうちに部屋に染みついていき、臭いは時間と共に消臭が困難なものとなります。



どんな臭い?

ペットと暮らす住まいの代表的な臭いの素として次に挙げると・・主に

  • ペットの排泄物
  • ペットのエサ
  • ヨダレや体臭
  • 嘔吐物など
  • マーキング(スプレー行為) *「マーキング予防対策」にて紹介してます(準備中)


などがあり、その他にカビやバクテリアなどの微生物による臭いや、日常生活に伴う住まいの臭いなどが考えられます。




臭いは複雑?

悪臭について消臭剤の研究者に話を聞いたときの話です。


『悪臭に限らず、におい成分とは現実には複数のにおい物質の集まりで、その主成分により臭いが形成されているようです。


たとえば魚の生臭い主成分はアミン臭であったり、オシッコなどの臭いの主成分はアンモニア臭となります。

これらの組み合わせは無数にあり、その数だけ臭いが存在するようです。


つまり厳密に言えば、同じペットのオシッコの臭いでも食べているエサを変えたり、健康状態など様々な状況の変化により、臭い成分の組み合わせなどが変わり、臭いが変わるのです。

これは人でも同じことが言えるのではないでしょうか?


臭いは、とても複雑な事情を持っているようです。

除去対象物は、臭いも汚れも単純でないことが判ります。

*汚れとは複数の物質が混ざり合って形成しているものであり、詳しくは「汚れの知識」を参照してください。





1-2 臭いの恐怖

【掃除の方程式:どこに?(臭いの元を探る)】


部屋に染みついてしまった臭いはとれない?!


家は多くの建材(素材)の組み合わせで作られています。

躯体を覆う外装剤、室内を形成する内装材、その間に断熱材やそのほかの素材や金具類。

室内から見えている素材は、表面の一部と言えます。


消臭調査及び作業の現場においても、ほとんどの依頼者は表面に消臭剤を散布してカンタンに臭いが消えると思っているようです。


しかし、部屋に染みついた臭いをとるには、多くの時間と費用が必要となるのです。


それは、臭いの元となる元凶が素材に染み込み、その裏の素材や家の躯体までも汚染していることも多く、つまり壁や床の裏側から消臭作業をするため、リフォーム+掃除+消臭作業という工程になるからです。


そして、厳密に言えば交換できない素材や箇所もあるため、家を新しく建て替えない限り完全に臭いを消臭することは困難とも言えます。


このことからも、臭いが染みつく前の日常的な予防とお手入れが、とても大切となるわけです。



ペットの臭いによるトラブル例については、サービス各種調査・カウンセリングの下記ページを参照してください。


消臭調査+作業 ケース1

「猫専用だった部屋を書斎にするので消臭作業+リフォーム!」


消臭調査+作業 ケース2

「ペットの悪臭で近隣住人から苦情!裁判も考えている?!」


消臭調査+作業 ケース3

「ペットの悪臭隠蔽? 悪徳不動産に騙された?!」




どこに?

住まいの中で臭いの元をたどると、次に記すような場所のお手入れが重要なポイントとなります。


  1. ペットのトイレ 
    主な臭い・・・排泄物(オシッコやウンチ)、ペットの体臭

  2. ケージまわり(ケージ本体・食器・ペットベット) 
    主な臭い・・・ペットのエサやヨダレや体臭

  3. 空気の通り道(エアコン・空気清浄機・換気扇・給排気口など) 
    主な臭い・・・ペットの抜け毛やその他の臭い

  4. 我が家のオリジナル消臭ポイント(玄関・お風呂場・etc ) 
    主な臭い・・ペットの臭、我が家のにおい、その他の生活臭




1-3 消臭剤の分類 

【なにを使って?(除去力の知識)】


臭いの除去力は、直接的なものから間接的な物まで様々です。

それらは、各作業方法の中で紹介しますが、代表的な臭いの除去力と言えば、消臭剤と言えます。

除去力の知識として、消臭剤について解説します。


消臭剤を効果的に活用するために

消臭剤と言ってもその数はとても多く、毎年いくつもの商品が発売されています。

種類や効果も様々でどのように分類すればよいものかと悩むほどです。

その中でも、ここでは大きく分けて3つに分類して話をすすめます。



消臭剤のタイプ 【分解型・マスキング型・芳香型】


分解型タイプ

悪臭の成分を分解して消臭するため、1度分解された部分の悪臭成分は再び臭うことはありません。


スプレータイプの場合、液のついた部分のみに効果があるので、悪臭のもとが特定している時などに有効です。20~30cmほど離して広い範囲にスプレーすると◎


天然成分100%で無臭タイプがオススメです。



マスキング型タイプ

臭いを包み込んで消臭するため香り付きのものが多いようです。

分解型と芳香型の中くらいの範囲で、空間(空中)の消臭に有効です。


ペットのトイレ使用直後に空気中に漂う臭いや、突然の来客など瞬間的に臭いを香りで紛らわす的な応急処置に◎



芳香型

悪臭を芳香成分によって紛らわし、室内全般を好みの香りにする効果があります。


室内用の芳香剤の他、アロマポットやポプリ、お香などもこの部類に入ります。

悪臭を紛らわすというよりは、臭いのお手入れを行ったうえで、最終的に使用すると◎


ペットが嫌がる場合もあるので、各家庭の状況に合わせて活用しましょう!



これらの3分類を組み合わせた商品も多くあり、さらに近年では除菌効果を加えた商品が主流になりつつあります。





2. 予防対策 

【掃除の方程式:予防は?(予防の知識)】



臭い予防は換気と臭い元の対策

臭いも汚れも時間が勝負!!


臭いはしばらくすると鼻が慣れてしまうため、その家に住む本人は気付かないことが多いのです。


しかし、臭いがするということは必ずその原因があるものです。


そして臭いの元(汚れ)をすぐに除去(掃除)しないと、時間の経過に伴って消臭は困難なものとなっていきます。


臭い予防は、「臭いを溜めないための換気対策」と、「臭いの元となる汚れ対策」をする事が大切となるのです。



2-1 臭いを溜めないための換気対策

現代の住まいは高断熱・高気密といった作りになっているため、室内の空気は何もしないとそのまま停滞することになり、健康や衛生面でも大変好ましくない環境です。


換気は、人が呼吸するための新鮮な空気を外から室内に取り込み、室内の汚れた空気を外に排気します。


このとき排気には汚れの他に臭いや湿気なども一緒に外へ排出するうえ、室内の温度を調節することもできるのです。

臭いを溜めないためにも空気の通り道を作っておくとよいでしょう。


窓も空気の入り口と出口を考えて開けると、空気の流れがよくなります。


その他、空気の通り道となる機械(レンジフード・換気扇・その他)や自然給気口などの掃除はとても重要になります。


臭いを外に排出する換気ですが、近隣住人への配慮を考えると、室内の臭い・掃除・衛生対策が大切なことにもなります。


とても大切な換気。詳しくは「健康・住まいの換気 新常識!」を参照してください。




お手入れ方法:窓あけ換気+扇風機で強制排気

カンタンにできて有効な換気方法として、窓あけ換気があります。


窓開け換気での空気の通り道は、入り口よりも出口の開口部(窓や玄関など)を広く開けることがポイントです。


風向きを考え利用し、日ごろの掃除やお手入れの時に、窓開け換気をしながら作業をするとよいでしょう。


臭いがきつい緊急事態のときなどは、扇風機を入り口窓付近に置き、出口方向に向けて使用することで、すばやく臭いや汚れ(ペットの毛やホコリなど)を外へ強制排気することができます!


ただし、あまり掃除をしていない部屋でいきなりすると、ペットの抜け毛やホコリが部屋中に舞い散るので注意が必要です。


*窓が1箇所しかない場合は扇風機を使わず、機械排気(キッチン・風呂場・トイレ等の換気扇)を強運転して併用すると良いでしょう。






2-2 臭いの「もと」となる汚れ予防対策

消臭は時間との勝負。臭いの元となる汚れはできるだけ素早く除去したいものです。

しかし、ペット(猫&犬)は気にせずマイペースに汚してくれます。

予想できる範囲でもいいので、あらかじめ予防対策を行う事で、掃除を少しでも楽にしたいですね。


具体的な予防対策は各「臭いお手入れ方法」でも紹介しますが全体的な予防対策として、ペットと暮らす掃除学 【重要】事前チェック項目の「掃除を始める前に覚えておきたい5つの予防対策ポイント」も参照してください。



*各作業場所における予防対策は、臭いのお手入れ方法の各作業に詳細を紹介しています。


続きは、「臭いのお手入れ法・作業方法」にて



植木照夫の掃除学研究所

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