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その他の掃除については、「住まいの健康★掃除マニュアル(掃除方法)」参照ください。
住まいの汚れの中には、「生物の活動などにより付着する汚れ」があります。
これらの汚れは生きているため発育条件がそろうと増殖するのです。
生物が原因となる目に見える汚れとして、カビやコケやバクテリアなど微生物の発生や、シロアリによる建材の損傷やゴキブリの糞など衛生害虫の活動に伴う汚れ、ねずみや鳥など動物の活動に伴う汚れなどがあります。
微生物・衛生害虫・動物の活動などにより付着する汚れは、美観を損なうだけでなく病原菌を媒介したり、吸入性アレルギーの原因ともなるため衛生上好ましくありません。
そして住まいに発生してしまうと、除去および駆除が大変で、人と家に害をもたらす可能性の高い汚れとなるのです。
室内における代表的な生物汚れとして、「カビ・ダニ・ゴキブリ」と「排水口のヌメリ(バクテリア)」などが挙げられます。
1. カビ・ダニ・ゴキブリ
2. 排水口のヌメリ(バクテリア)*別ページにて
1. カビ・ダニ・ゴキブリ
住まいにおける生物の汚れとして一般的に多くの人が悩まされているものとして、カビ・ダニ・ゴキブリがあります。
室内において「カビ・ダニ・ゴキブリ」が発生する原因には大きく分けて2つあります。
一つは、住まいの構造的な問題や立地等の周辺環境による問題があります。
二つ目は、「住まい方」による問題があります。
汚れ自体を掃除する方法はそれほど難しくありませんが、発生原因を知り発育環境を減らす予防対策の方が大変で大切な事と言えます。
カビ被害も場合によっては、裁判など大きなトラブルに発展することもあります。
*1例として・・・サービス > 各種調査・カウンセリング(問診)
・「カビ被害調査 ケース2:まさかの原因でカビ被害!これは誰の責任?」
カビ・ダニ・ゴキブリの予防対策と掃除を行う1番の目的は、健康のためです。病原菌の媒介や吸入性のアレルギーの原因物質でもあり、衛生的な環境を確保するためには、予防対策を行う事が大切です。
カビ・ダニ・ゴキブリの予防対策は、発育環境を減らす事です。
住まいの中で発育環境をコントロールする事は困難ですが、その中でも調整しやすいものが「掃除」と言う事になります。
掃除は、カビ・ダニ・ゴキブリの予防対策となります。
* 本企画は、2004年に制作した、「カビ・ダニ・ゴキブリまとめて対策&予防」の2015年改訂版です。
* カビや害虫を見るのも嫌だと言う人も多いので(虫アレルギーの人は画像や映像を見るだけでも症状が出る人もいます)、キャラクターイラストにて話を進めます。
掃除(うえき)の方程式:現状分析
*「掃除の方程式」詳しくは、基礎理論 を参照してください。
どんな汚れ?
カビ・ダニ・ゴキブリの発生による汚れ
カビ・ダニ・ゴキブリのココが危険!
カビ 毒
カビが作り出す代謝産物のうちで、人や動物に対して有害な作用を示す化学物質のことを総称してカビ毒と呼んでいます。カビ毒として確認されているものは、現在300種類以上報告されています。
カビ 真菌症
カビ(真菌)が原因でかかる病気で真菌症と括られるものを表にしてみました。真菌症にはカビが皮膚から進入して病変を起こす表在性のものと、カビが呼吸や経口で体内に侵入して障害を及ぼす深在性のものがあります。
その他、カビの胞子は吸入性アレルゲンにもなります。
ヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニ
ヤケヒョウヒダニ・コナヒョウヒダニはアレルギーの原因物質 (アレルゲン) になり、住まいから検出されるダニ類の70%以上をこのダニ類が占めます。このダニ類は、生虫、死虫、糞のいずれもがアレルゲンになり、住まいで検出されるダニの中では最も注意を要する種類と言えます。
ミナミツメダニ
このダニは8~9月に異常発生する事があり、人を刺します。吸血はしませんが、人の体液を吸います。 ミナミツメダニは捕食性で、ダニ類(共食いもします!)やチャタテムシ(家屋内に激増した昆虫で、食品害虫体長1mm)やカビも摂食します。
ゴキブリ
ゴキブリがサルモネラ食中毒と関連づけられていることをご存知ですか?ゴキブリは、スタヒロコッカス、ストレプトコッカス、大腸菌およびその他の細菌性病原体を持っています。
病原性細菌はゴキブリの消化器系に1ヶ月以上存在することができます。また、ゴキブリの糞で食物や什器が汚染されます。サルモネラ菌は、ゴキブリの糞中で数年間生存できることが立証されています。その他、昆虫アレルギーの方は見るだけでも反応が出たり、屍骸が乾燥破砕して空気中に浮遊して人が吸込む事で、アレルゲンともなります。
ハウスダストにアレルギーを示す人は、カビ・ダニ・ゴキブリにアレルギー反応を示すことがあります。
カビ・ダニ・ゴキブリが棲んでいる家では、それらの胞子や体片や糞もハウスダストの主な原因となります。
継続的にカビ・ダニ・ゴキブリに曝された人では、喘息やアレルギーの発生する確率は高くなるとも言われています。
どこに? 発育条件の整った場所
カビ・ダニ・ゴキブリの発育条件(まずは敵を知る!)
* ピンク色の数字はカビ・ダニ・ゴキブリが絶好調!になる値
共通発育条件
それぞれの発育条件をまとめてみると、各項目で共通の条件があるのがわかる。
つまり、カビ・ダニ・ゴキブリの発育に適している場所は、とても似ていると考えられます。
薄暗く空気の流れがほとんどないような場所は、発育条件が整いやすい場所とも言えます。
上記の共通発育条件を1つでも多く減らしていくことが、カビ・ダニ・ゴキブリをまとめて対策&予防をすることになります。
気温20~30℃という室内温度は、人にとっても生活しやすい温度のため、それを調節するのはとても厳しい選択です。
また、人が快適に感じる湿度は40%~65%なので、年間を通じて室内の湿度を40%~50%に保ことが最良のようですが、部屋全体と言うよりはカビ菌や虫体の周辺環境が大切で、部屋の湿度は低くても窓際の結露や押し入れの奥、台所のダンボール箱に入っているみかん等、菌や虫体の周辺環境の湿度や温度が高ければ、カビや害虫の発育条件は整いやすくなるため、それら全てをコントロールする事は大変な事です。
ちなみに、酸素も共通の発育条件ですが、人にとっても欠かす事は出来ないので項目から削除しています。
そこで注目するべき対策&予防ポイントは、風通しを良くする換気の他に、エサとなる「塵やホコリ(ハウスダスト)」を対策していくことが、結果的には湿度の対策含む発育条件の予防にも繋がるということです。
実例
私の経営する建築物清掃会社のお客様で、カビの被害で困り 「除カビ・防カビ作業」 を依頼された時の話です。
作業の前に現場調査を行ったところ、上の階の水漏れが原因で、天井裏にカビが異常発生していました。もともと天井裏という所は、空気の流れも無く熱がこもりやすくて温度も高く、塵やホコリが溜まっています。
この条件下に水分が加わると湿度は高くなり、カビの発育条件が整います。
そして、実際の画像の掲載は控えますが、カビと一緒にゴキブリもしっかりいました!
おそらくダニもいるものと思われます。
*照明器具は使用していると暖かくなるので、ゴキブリの好む条件の場所にやっぱりいました。
掃除(うえき)の方程式
どんな汚れ?どこに?の結果→ 発育条件を減らす
分析結果
塵やホコリの対策が カビ・ダニ・ゴキブリ予防となる!
住まいの中では、生活に伴う様々な汚れが発生します。
その中でも、汚れの量も多く広範囲にわたって汚染する 塵やホコリ は、一番重要な汚れと言ってよいでしょう。
日常的に 「塵やホコリ」 を掃除することにより、「カビ・ダニ・ゴキブリ対策」 になります。
ちなみに、ゴキブリ対策の際は「水まわり」にも注意して下さい。
水さえあれば、しばらく生きていけるゴキブリに、水場は大切な場所です。キッチンの流し・風呂場・トイレ・洗面台等の水滴や溜まり、室内の観葉植物の鉢の受け皿にたまる水等もゴキブリに必用な水場となります。
ところで、塵やホコリって何なのでしょうか?…
塵やホコリの成分
塵やホコリ(ハウスダスト)の成分
塵やホコリの成分は、外から室内に侵入してくる“土ぼこり”以外のホコリは、ほとんどが室内で生じた各種の磨耗粉です。
その大部分は衣類や紙から生じた繊維などの粉であるため、この種のホコリを俗に“綿ぼこり”という。
その他にフケ・アカ・食品の屑・ペットの被毛・カビ類・ダニ類なども加わります。つまり、塵やホコリには、カビ・ダニ・ゴキブリの共通のエサがミックスされているということになります。
ハウスダストから始まる?食物連鎖!
ハウスダストは、カビやダニのエサにもなります。カビは、ダニのエサにもなります。ちなみに、人間のフケや垢、食べ物のカスなどもエサになります。ヒョウダニは、ツメダニのエサにもなります。ツメダニは人を刺します。ゴキブリは、ダニも含めて色々な物を食べます。ハウスダストは、カビや害虫のエサになっているため、ホコリ掃除は害虫予防になるとも言えます。
掃除(うえき)の方程式
どのように?→ 発育条件を減らす住まい方=予防対策
塵やホコリ(粉状物質)の性質と対策
性質
風や衝撃によって空気中に飛散しやすいが、若干の間空気中に浮遊したあとは、徐々に沈降して建材や家具などの上に付着します。
*ホコリ汚れの性質について詳しくは「ホコリなど空気の汚れ(ハウスダスト:カビの胞子や花粉、PM2.5、タバコ煙、ペットの毛、その他)」参照
上記の性質を踏まえて対策を立てます… Next ↓
対策1.室内換気
塵やホコリは風や衝撃によって空気中に飛散しやすい性質を持っているので、室内の換気がとても重要になります。
空気中に飛散した塵やホコリが、浮遊している間に住まいの外へ出してしまいます。
逆に、換気の状態が悪いと室内の湿度も上がり、水分を含んだ塵やホコリは質量も重くなり、室内に堆積しやすく停滞することになります。
室内換気扇の活用や窓を開ける(網戸は閉める)など、お掃除をするときにはもちろんのこと、日常的に換気をすることが塵やホコリを溜めないことにもなります。
あなたは、自宅の空気の通り道や換気システムの種類についてご存知ですか?
それらを知ることは、住まいの換気を効率的に行えるため、とても大切なことです。
*換気対策について詳しくは「健康・住まいの換気 新常識!」参照
室内換気が良いということは、室内の湿度なども良い状態になります。
人が快適に感じる湿度は40%~65%なので、約50%の湿度を保ことがカビ・ダニ・ゴキブリ対策に最良の方法となります。
エアコンのドライ機能を使うのも良い方法ですが、エアコンのフィルターを定期的に掃除することと、ドライ機能だけに頼るのでなく、網戸を閉めて窓を開けるなどの室内換気も習慣にする事をお勧めします。
機械換気のフィルター類も定期的にお掃除しましょう。
対策2.部屋の片付け(整理&)整頓
塵やホコリは、若干の間空気中に浮遊したあとは、徐々に沈降して建材や家具や床などの上に付着する性質を持っているので、日常的なお掃除をする場所というのも予想を立てることができる。
掃除しやすい部屋とは、塵やホコリが付着する物を減らすことがポイントです。
部屋の整理整頓をすることで塵やホコリが付着する物を減らす事により、床をメインに掃除するなど場所を限定できます。
塵やホコリは凹凸や隙間など、関係なしに汚染していきます。
できる限り物を片付けて、整理整頓をすることがお掃除を楽にします。
下のイラスト中央のように散らかっている部屋は、エサも豊富で隠れる所が多く、冬でも室内は暖かい・・・ゴッキー(害虫)パラダイス。
ちなみに、右のイラストは中央のイラストの中のアップです!どこにゴッキーがいるのでしょうか?
部屋が整理整頓されているということは、掃除がしやすい部屋となるだけでなく、ダニやゴキブリの隠れ家や繁殖場所を減らすことにもなります。
床の種類も畳やカーペットのように塵やホコリが付着しやすく、除去しずらいものは丁寧に掃除機をかけましょう。
掃除機のかけ方も、リラックスした姿勢で1往復5〜6秒を目安にゆっくりかけます。
掃除機も使い方のポイントを知る事で、ダニやアレルゲンとなるハウスダストを効率よく取る事が出来ます。
*詳しくは「掃除機のかけ方」にて
理想の床材はフローリングやクッションフロアが、お手入れもしやすいのでお勧めです。
* 部屋(居室)の詳しいホコリの掃除方法は、「居室掃除:ホコリ等空気の汚れ編」にて
対策3.布団やクッション・ラグマットの天日干し
塵やホコリが付着しやすい布団やクッション・ラグマットなどは要注意となります。
特に布団は発育条件が整いやすいのです。
睡眠中にかく汗の量は一晩にコップ1杯程度といわれていますが、汗は敷き布団に接する背中の湿度を上げ、それは時に80~90%にも達します。
湿度が高く保温性のある布団は、カビやダニの繁殖場所にもなります。
もちろん室内の湿度が高いとクッションやラグマットなども同じことです。
敷き布団等は天日干しをすることで布団の湿度も下がるので、塵やホコリも除去しやすくなります。
このとき布団を叩くと中のホコリと一緒にダニの屍骸やフン等も出てきますので叩かない事をお勧めします。
取り込む時は表面に付着したホコリを優しく払う方が良いでしょう。
吸入性のアレルゲン等を気にされる場合は、掃除機で表面を吸引し、その後吸引により中から出てきたホコリの残りを粘着テープで取る事で、ダニの死骸や糞等のアレルゲンも軽減出来ます。
掛け布団は、薄いものを複数使うようにして、自宅の洗濯機でこまめに洗濯すると効果的です。
使っていない布団でも、こまめに干しましょう。
防ダニシーツ(ダニが潜り込めないように作り方が工夫されているもの)等も効果があるようです。
予防対策のまとめ
対策1.室内換気
- 窓開け換気:網戸閉めて窓を2ヶ所以上開ける
- 機械換気の活用:レンジフードを含む室内換気扇を活用する
- 機械換気のフィルター類は定期的に掃除する
- 窓が1ヶ所の場合、室内換気扇も合せて活用する
対策2.部屋の片付け(整理&)整頓
- 整理整頓すると掃除がラクになる
- 整理整頓するとダニやゴキブリの隠れ家や繁殖場所を減らすことにもなる
- 床材はフローリングやクッションフロアが掃除もラクでお勧め
対策3.布団やクッション・ラグマットの天日干し
- 敷き布団等は天日干し、叩かず取込む時は表面払う
- 丁寧に行うには、掃除機で表面を吸引し、その後吸引により中から出てきたホコリの残りを粘着テープで取る
- 掛け布団は薄いものを複数使い、洗濯機でこまめに洗濯する
カビのワンポイント掃除方法
★ カビ取り湿布:局部的なカビ類除去
耐水性のある素材に発生した局部的なカビ汚れの場合、カビ取り湿布で掃除します。掃除対象となる箇所に水をかけて湿らせ、ブラシ類で汚れの上を軽く擦った後、ティッシュを4つ折りして大きさを適度に整え汚れの上にのせ、塩素系漂白剤を塗布して15分程度放置します。カビが落ちたら水でよく洗い流します。
この方法は、風呂場やトイレ等水回り全般で使用出来ます。
*塩素系漂白剤は、使用に伴い危険な事もあるので、商品の使用上の注意に従ってお使い下さい。
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